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令和4年度 長野県立中学校入学者選抜 適性検査Ⅱ 問題の傾向と対策【KATEKYO 長野県】
<適性検査Ⅱについて>
問1:割合・図形の設問
割合、図形、規則性に関する設問でした。例年の会話文から思考させる問題ではなかったのですが、問題文が長く情報を整理するのが大変だったと思います。ただ、学校で学習してきたことを結びつけて、考えることができれば正答できる設問でした。もし計算方法を知らなくても、時間をかければできる内容です。ただ、今年の問1はできるだけ時間を掛けずに突破していきたいです。
問2:目的とする動きを実現させる思考問題
矢印をルールに合わせて動かす問題、いろいろな形のカードを分けて箱に入れる問題でした。目的とする動きを実現させるため、与えられたルールをどのような条件で組み合わせれば良いか思考する問題です。この問題も公式を覚えてなくとも解答は導き出すことができます。問題文が長く、ルールが細かいので、模試などの経験の差で文章を見落としてしまう可能性があるかと思います。こちらの問2は満点を取るつもりで解いてほしい問題でした。
問3:蚕にまつわる事象の問題
唯さんと洋さんが蚕の観察と飼育について考察し、会話の内容をもとに問題を解き進める問題です。蚕というキーワードがでてきたので理科かな?と思われた受験生が多くいたと思います。しかし内容は、比や少数の計算問題で算数の要素が強い問題です。計算量が極端に多いわけでなく、理科の基礎知識も必要はないのですが、問題文の分量が多くなった分、問題理解と回答になり得るヒントを見つけることに時間を取られてしまう受験生が多かったと思います。
問4:タイルカーペットの問題
巣ごもり需要で在宅DIYのブームが到来していますが、それに関連してくる出題です。光さんとお母さんがオンラインストアで見つけたタイルカーペットで部屋の模様替えについて話している問題です。会話文、メモ、図、複数の資料を見ながら図形の面積や形についての思考力が必要です。
(1)①では考え方を言葉と式を使って解答する問題です。頭の中で式を作ることができるが、説明につまずく受験生はいると思います。(3)も正五角形の性質を理解して説明できるか。説明し文章を作ることは、適性検査Ⅰの考察でも述べましたが、論理力、表現力が必要になります。問4は30点の配点があり、得点差が最も開く内容だと思います。
さて、設問についてまとめましたが、来年の受検に向けて対策しておいていただきたいことを記載します。
①理科の基礎知識定着
今年の問題は、基礎知識が定着していなくても問題をしっかり読むことができれば、正答できる内容だったと思います。ただし例年は物事の原理・原則がわかっていることが前提とされている設問が出題されています。そのため、まずは「生物・化学・物理・地学」の基礎知識を定着させることが必須です。また基礎知識の丸暗記だと通用しない設問も見られるので周辺知識も合わせて覚えることが重要です。
②理数分野の公式の定着
これも①同様前提となりますが、小学校の算数で学ぶ公式は必ず定着しておくことが必須です。また、公式を知らなくても「与えられたヒントから何を使えば出題されている答えを導くことができるか」に気づけるかも重要です。これは普段から単純な計算問題だけではなく、単純な計算問題をわざと文章にした問題、適性検査の過去問などの長文問題を繰り返し解き、普段から発想力・直感力を育てておくことが重要です。特殊算の練習をしておくのもよいかもしれませんね。
③日常生活や社会の問題を数理的に捉える力の養成
今年度の適性検査では、日常生活や社会の問題に触れた設問が多く出題されました。これは大学入学共通テストでも「作問のねらい」として取り入れられています。身の回りにある事象を数理的に捉え、持ち合わせている知識・思考力・判断力・表現力をフル活用して問題を解決するための見通しを立てる力は、今後の世界を生き抜くために必要になる力です。社会で起きていることに関心を持ち、家庭で日常的に家族同士意見を交わす機会を作ることが効果的です。その時に大切なのが、お子さまに意見を求めるばかりでなく、親もきちんと自分の考えを主張することです。人の意見を聞くことで、自分の意見と比較する力やそこから自分なりの意見を持つ力が身につきます。
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