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長野県公立高校入試 傾向と対策2021(理科)【KATEKYO 長野県】
3月9日に実施された長野県高校入試の傾向分析をしました。
最後は理科です。
【問1】
〈生物〉Ⅰ消化(12点)Ⅱ遺伝(13点)
Ⅰ,Ⅱともに基礎的な知識の定着が必要です。教科書レベルの語句が分かっていれば答えられたと思います。
(4)iiは、計算も計算とは言えない問題ですが、引っかかってしまう生徒さんもいたと思います。
【問2】
〈化学〉Ⅰ化学変化とイオン(14点)Ⅱ物質の性質(11点)
Ⅰ酸化銅の問題は記述の難問は無く、基礎的な知識を問う形となっています。Ⅱは物質の性質についての問題です。この問題は資料がかなり細かくなっていますが、しっかり読み取ることができれば得点できます。しかし、(2)(3)の計算問題はやや難易度が高い印象です。比の計算は、小学校でも習いますが算数が少し苦手だと実感するのがこの単元です。新受験生に向けた対策は最後にまとめておきますが、小学生の段階でしっかり計算力を身に着けておきたいです。
【問3】
〈地学〉Ⅰ流水の働きと地層(15点)Ⅱ天気(10点)
今年も天体です。と言いたかったのですが、今年は出題範囲から外れていたので、Ⅰは中1の地層、Ⅱは中2の天気分野になりました。
流水の働きと地層は、近年、あまり出題されていない内容でしたが設問については、教科書で見たことある内容でした。学校のワーク等を丁寧に勉強してきた生徒は、得点できたと思います。Ⅱの天気は、天気図、資料をしっかり読み取り適切な表現で記述する問題が出題されました。ただ、近年天気の問題は多く出題されているため、対策している生徒も多かったのではないでしょうか?
【問4】
〈物理〉Ⅰ電流(17点)Ⅱ音(8点)
ⅠのLEDと豆電球の差は、過去問でも良く見る問題です。過去問をやっていない生徒もそれぞれの特徴を理解していれば解けたと思います。Ⅱの音の問題は、8点しか配点はありませんでしたが、基本的な計算問題と資料読み取り問題です。上位校を目指す生徒は、満点を取りたい内容でした。
【今後の対策】
物理・化学・生物・地学はそれぞれ25点で配点され、各分野Ⅰ、Ⅱ構成も例年通りでした。平成27年度以降定着しています。記述問題は例年より難問を避けている印象です。深い思考力を求める問題はほとんどありませんでした。
3年生後半からの出題は、エネルギーや天体は範囲指定となっておりましたが、出題されませんでした。学年別に、出題範囲を見ていくと、1年生39点、2年生42点、3年生19点という配点になっています。昨年から7割以上が1,2年生の範囲で出題されているので、新受験生は早めに復習しておきましょう。
記述、説明問題は教科書で見たことあるような、型通りの出題でした。
理科は苦手な単元、捨ててしまう単元があると大幅に点数が下がってしまうことに繋がります。また、問題の導入部分が、身近な出来事を題材にしています。一見難しいように見せて、実は単純な知識問題というのがあるので、落ち着いて問題を解きたいです。2021年度の入試は、苦手意識を持っていた生徒も『整理と対策』『新研究』などの基本的な問題や用語問題をしっかりとこなしてきた生徒は、予想以上の点数が取れていたのではないでしょうか?
自分の到達度、志望校などそれぞれのステージにあう勉強方法を見つけることが大切です。また、小学校の算数(計算、速さ、比、割合、単位)で苦手意識のある生徒は基本を確実に定着させましょう。理科の計算問題は算数の計算?と言えるものがほとんどです。
まずは学校のワーク等の副教材を活用して、知識を定着させていきましょう。後半からは、模試や過去問などでしっかりと対策をすることで、柔軟に対応ができるので、全国過去問で演習してきましょう。