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長野県公立高校入試 傾向と対策2021(数学)【KATEKYO 長野県】
3月9日に実施された長野県高校入試後期選抜の傾向分析をしました。
今回は数学です。
【問1】小問集合 (1)~(12)計算・図形・確率・関数・相似・作図・無理数・・etc
問1の問題数は昨年よりも2問増えましたが、今まで通り幅広い分野からの出題で、難易度は例年通りだったと思います。文章問題にしている問題も単純な計算ですので、ここはしっかり解いておきたい問題です。普段学校の総合テストで平均点くらいの生徒は大体解けたのではないでしょうか?
【問2】
Ⅰ資料の活用(バスの所要時間)(1)表から分かること(選択問題) (2)度数分布多角形の特徴(説明問題)
Ⅱ(1)空間図形(水の容器)①円錐の体積 ②半球と円錐の体積の比較(選択問題・説明問題)
(2)文字式(陸上競技用トラック)①トラックの周の長さ ②2レーンの長さの差 ③考察(選択問題)
今年も昨年と同様、身近な事象を数学的思考に考察する問いとなっていました。基本・標準レベル(Ⅱ(2)①は教科書例題)で比較的に易しい問題でしたが、Ⅰ(2)度数分布多角形の特徴を説明する問題、Ⅱ(2)②でつまづく生徒がいたのではないでしょうか?
資料の活用の問題は、ただ単に値を求めるだけではありません。資料を読み取り、数学的に説明すること、思考することが必要になります。いずれも新傾向で難しそうな問題ではありますが、問題文をしっかり読めば解ける問題であると思います。
【問3】
Ⅰ一次関数(徒歩と自転車の進む様子)(1)グラフ読み取り(2)グラフの読み取り(記述説明問題) (3)一次関数の式利用
Ⅱ一次関数・二次関数(自転車・電車の進む様子)
(1)二次関数の式(2)変化の割合(3)①一次関数のグラフ②グラフ読み取り ③グラフ読み取り(記述説明問題)
ここ数年、一次関数2題というパターンが続いていましたが、ついに二次関数が出題されました。問3は、式を作ってそれを利用して解くというより、グラフを読み取る力を求める問題が多い印象です。
2題出題された記述説明問題やⅠ(3)一次関数の式利用、Ⅱ(2)変化の割合(3)時速から分速に直して考える問題が、出来なかった生徒が多いと思われます。
毎年お伝えしていますが、身近な事象を説明する問題では2次関数よりも1次関数が出やすいと思います。
【問4】
Ⅰ平面図形(平行四辺形)(1)証明穴埋め(選択問題)(2)三角形の合同条件
Ⅱ(1)三角形の相似(記述証明問題)(2)相似比(3)相似比利用の面積を求める問題
Ⅲ(3)円周角の定理の逆を利用して角度を求める問題
Ⅰが基本問題、ⅡⅢが応用問題という構成でした。多くの生徒がⅡから手が止まったと予想されます。特にⅡ(3)の面積、Ⅲ角度も求める問題はほとんどの生徒が解けなかったと思います。長野県の伝統?で満点を取らせない問題(難問)でした。
【今後の予想と傾向】
しばらくは今年度と同様な問題形式になると予想されます。
身の回りの事象を扱う問題では、グラフ・表の読み取り、説明問題が今後も出題されていくと思います。
昨年のような『塵劫記』を扱った長文の問題は、今年はありませんでしたが、大学入学共通テストのことを考えると共通テストに近い形で出題される可能性は高くなります。
【今後の対策】
まずは、新中3生は配布されている『整理と対策』や『新研究』等の問題集を使って基礎から学習をし、一問一答や計算問題集等を使って早く正確な計算力を身につけましょう。(毎日10分位で練習)
図形に関しては、長野県の過去問で傾向を掴むことで対策ができます。過去問を何回も解き、傾向を掴んでおきましょう。適正問題のような出題のされ方も多くなるため、全国過去問で数多く演習し、『速く』『正確に』解く練習をしていきましょう。