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【長野県公立高校入試】 傾向と対策2020(国語)

3月10日に長野県公立高校入試後期選抜が実施されました。

問題内容が公開されたため、傾向分析しました。

 

まずは国語からです。

 

【問一】 〈論説文〉

現代の課題点の1つとして挙げられる、『読書』に関する2つの文章をもとに筆者の考えやそれらを説明の要点を読み解み解く問題でした。文章の内容は比較的読みやすいものです。今年も昨年同様、80~100字の記述が出題されました。自分の考えを明確に、条件に従って記述する。読みやすい問題であるからこそ、自分の考えを持っていないと点数の差が大きく出てしまうと思います。

特筆すべきは、(3)です。文の構造的な仕組みを理解している生徒は、問題なく正しいものを選択できると思いますが、『選択肢.イ』を選択してしまう生徒さんが多かったと思います。後ほど、来年に向けた対策法で解説いたします。

 

 

【問二】 〈適正的問題〉

『生徒会説明会での説明と質疑応答』を題材にした問題です。

この問二は生徒会説明会の前日までの会話や、当日の質疑応答など複数の資料を活用したものですが、想像力や論理的思考力が必要な適正的な問題でした。

適正的問題の対策に向けて、問題集を斡旋する中学も増えています。これらの問題は国語だけでなく他教科でも出題され、早い段階での対策が必要です。

他県と比較して、選択肢が多く、易しい問題が多かったと思います。ただ、選択肢の文章が長いということが昨年との違いかと思います。難易度は例年通りでした。(5)は、「あなたが・・・質問をするとしたら」と内容を踏まえて自分の考えを答える問題は例年とは変化がありました。

 

 

【問三】 〈漢字〉

今年も例年通り、選択問題3問ということで易しい問題でした。(3)は四字熟語となっており、強いていえば・・・という問題ですね。ここは満点でいきたいです。

 

 

【問四】 〈古文〉

『浮世物語』をもとに、メモや会話文を読んで、読み解く問題です。例年より、本文の注釈が少ないように感じましたが、メモがその役割をしているので、比較的解きやすい問題ではありました。また、メモが解答に直接関わっているので、自ずと解答に導くように考え答えられたのではないでしょうか?

社会のようなとまでは言わないですが、複数資料を参考にして解く問題で、このような問題に慣れていない生徒は大変であったと思います。また今年の問題は数年前、他県で出題された問題と全く同じものでした。今年も漢文の出題はありませんでした。

 

 

【問五】 〈小説文〉

今年も最後は小説です。難易度は易しかったと思います。しかし、(5)(6)は最後の難関でした。(5)の読み取りが(6)に影響してしまう上、両問題とも記述であるので、差が出るように思われます。文字数制限のない(5)、50~70字の記述の(6)は記述というだけでも大変ですが、最後の最後に時間の勝負でもありました。

小説文は大学受験においても、ものすごく重要視されています。登場人物の心情を読み取ることができるかが問われますが、多くの生徒は主人公に感情移入してしまいます。全体像を捉え、客観的に登場人物の心情を読み解く力が必要です。難しいですよね。

 

 

【今後の対策】

昨年同様と思っても良いくらいの問題の難易度だったと思います。

問1(6)と問5(5)(6)が合わせて18点分。差がつくとしたら記述問題古典の気がします。

今後の国語の学習対策としては、

・論説文や小説文の構造の仕組みを知り、解き方を身につける。

・古典や漢文は早い段階から可能な限り、選択肢の多い様々な問題を全国入試過去問で取り組む。

・詩、短歌、俳句は表現技法の確認を問題を解きながら定着していく。

・文法、漢字は長野県公立高校入試では、問題数が少ないので、頻出度の高いものから取り組んでいく。

「えっ!たったこれだけ?」と思われるかもしれませんが、国語の勉強はものすごく時間のかかる教科です。特に新中学3年生は、論説文・小説文にも筋道を立てて答えられるように日常生活での意識を高めていく必要があると思います。今から対策を進めていきましょう。

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