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令和2年度 県内公立中高一貫校 適性検査Ⅱ 問題の傾向と対策【KATEKYO 長野県】

12月7日(土)に県内公立中高一貫校(屋代高校附属・諏訪清陵高校附属中学校)の入学者選抜(適性検査)が実施されました。

問題内容が公表されましたので、問題の傾向と対策についてまとめました。

ご一読いただき、受検勉強のご参考にしていただければ幸いです。

 

 

<適性検査Ⅱについて>

問1:植物の葉の付き方に関する設問

植物の葉のつき方から規則性を見つける設問でした。一見生物学の問題のようですが、問題の内容は図形的な観点から思考力を問う問題となっています。(3)の問題は生物の知識を問う問題となっています。計算力だけではなく、生物の原理原則を知識として入れておくことが重要です。

 

問2:松本城の高さに関する設問

松本城の高さと数学を関連付けた設問でした。身近にある課題を数学を活用して解く力が求められる問題です。図形や数学の原理原則がしっかり頭に入っているかどうかがポイントになったのではないでしょうか。

 

問3:地球温暖化に関する問題

地球温暖化と海面上昇に関する設問でした。「日常にある課題を数理的な視点で捉え問題解決をする力」は今後の社会を生き抜く中で必要不可欠になると考えられます。まさにこの問3はこれからの世界が抱える問題を数理的な視点で捉えた問題だったのではないでしょうか。

 

問4:みそ汁の冷め方に関する問題

みそ汁の具や器の大きさで冷め方に差があるという視点に基づいた設問でした。ふだん「あたり前」だと思っていることにはすべて理由があるということに気づかせてくれる問題です。この問いは、文章記述が多く取り入れられていたので、文章力も必要だった問題です。

 

問5:料理の手順に関する問題

料理の過程にある数学的な視点を用いた設問でした。コンロを使った作業効率の問題は、社会に出てからも活かせる能力ですね。以前、長野市立長野中学校の適性検査で出題されたものに内容が近い設問でした。

 

 

さて、設問についてまとめましたが、来年の受検に向けて対策しておいていただきたいことを記載します。

 

①物事の原理・原則の定着

「温度による物質の変化」「植物の育ち方」など、物事の原理・原則がわかっていることが前提とされている設問が出題されています。そのため、まずは「生物・化学・物理・地学」の基礎知識を定着させることが必須です。また基礎知識の丸暗記だと通用しない設問も見られるので周辺知識も合わせて覚えることが重要です。

 

②理数分野の公式の定着

これも①同様前提となりますが、小学校の算数で学ぶ公式は必ず定着しておくことが必須です。また、公式を知らなくても「与えられたヒントから何を使えば出題されている答えを導くことができるか」に気づけるかも重要です。これは普段から単純な計算問題だけではなく、単純な計算問題をわざと文章にした一行問題、他県の過去問などの長文問題を繰り返し解き、普段から発想力・直感力を育てておくことが重要です。特殊算の練習をしておくのもよいかもしれませんね。

 

③日常生活や社会の問題を数理的に捉える力の養成

今年度の適性検査Ⅱでは、日常生活や社会の問題に触れた設問が多く出題されました。これは来年から導入される大学入学共通テストでも「作問のねらい」として取り入れられています。身の回りにある事象を数理的に捉え、持ち合わせている知識・思考力・判断力・表現力をフル活用して問題を解決するための見通しを立てる力は、上記にもあるように今後の世界を生き抜くために必要になる力です。適正検査Ⅰの総括でも述べましたが、日常にある「?(はてな)」を数理的に捉える訓練をご家庭でも行ってみてください。

 

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