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令和2年度 県内公立中高一貫校 適性検査Ⅰ 問題の傾向と対策【KATEKYO 長野県】

12月7日(土)に県内公立中高一貫校(屋代高校附属中学校・諏訪清陵高校附属中学校)の入学者選抜(適性検査)が実施されました。

問題内容が公表されましたので、問題の傾向と対策についてまとめました。

ご一読いただき、受検勉強のご参考にしていただければ幸いです。

 

 

<適性検査Ⅰについて>

問1:浄水処理に関する設問

東京と長野県のA市の浄水処理方法の違いに関する設問でした。理科的な知識も求められる問題も出題されていましたが、掲載されている資料や文章を読み解けば知識が乏しくとも解答できる問題でした。(1)の①では50~70字の記述問題が出題されていますが、次の②の資料を読み解くことができれば埋めることができる記述であったため、比較的解きやすい問題であったと思われます。

 

問2:東京2020大会の持続可能性コンセプトに関する設問

ここ数年で耳馴染みとなった「持続可能な(Sastainable)」社会に向けた設問でした。読解問題が中心でしたが、思考力が必要な問題も散りばめられていたため少し苦戦をした生徒さんもいたかもしれません。

 

問3:買い物難民に関する設問

今、過疎地で問題となっている買い物難民に関する設問でした。普段から長野県内で起こっている問題に目を向けている生徒さんにとっては比較的解きやすい問題だったのではないでしょうか。資料も比較的読み取りやすい資料が揃っていたと思われます。

 

問4:昆虫食に関する設問

長野県に昔から根付く「昆虫食」に関する問題でした。設問内ではザザムシに触れていましたが、イナゴや蜂の子などを食べたことがある生徒さんもいるのではないのでしょうか。(4)は160~200字の意見作文となっていました。意見作文でしたが条件付き意見作文でしたので、しっかり筆者の考えに触れながら作文することがポイントとなります。なお、教育委員会から発表された評価基準では、

『2段落構成で160字~200字以内で書かれているものを評価の対象とし、以下の①②を満たすものを正答とする。

①1段落目には正答例1段落目の筆者の考えの理由と同等の内容が書かれ、筆者の考えについて自分がどう考えるかの立場を明らかにしているもの。ただし、筆者の考えの理由は2つであっても構わない。

②2段落目には次の(ⅰ)(ⅱ)の内容を満たして自分の考えの理由を書いているもの。

(ⅰ)本文やメモの内容と自分の考えとを結びつけている。

(ⅱ)自分が見聞きしたり、体験したりしたことに触れている。』

と発表されています。時間との戦いとなったと思いますが、部分点がもらえる問題でしたので、諦めずに時間いっぱい使って埋める努力ができた生徒さんは点数の底上げができたのではないでしょうか。

 

さて、設問についてまとめましたが、来年の受検に向けて対策しておいていただきたいことを記載します。

 

①「資料の読み取り」と「処理のスピードアップ」の養成

膨大な量の資料を読み取り、そこから問題点を考察し改善点を見出す力の養成が必須です。これは新学習指導要領、大学入試改革のテーマとなっている「問題解決に向けて、構想・見通しを立てること」を意識していると考えられます。このような問題は過去問での対策だけではなく、最新の他県問題に取り組んでみるとよいかもしれません。

 

②日常生活の「?(ハテナ)」にどれだけ気づけているか

「買い物難民」、「昆虫食」、「持続可能な〇〇」など、日常生活に密着した設問が多く出題されています。問題自体はその言葉や文化を知らなくても文章を読み解けば答えにたどり着ける設問もありました。しかし、「買い物難民」や「昆虫食」を知らずに解くよりは知っていて問題に向き合うほうが解きやすいのは明らかです。これは日々、新聞などを読み社会に目を向けることができているかという点が大きなポイントとなります。また、最終問題の意見作文では、評価基準として『自分が見聞きしたり、体験したりしたことに触れている』というという基準が設けられています。イナゴやザザムシを食べたことがなくても、地域のお年寄りの方と交流する中で昆虫食の話は必ずと言っていいほど出てきます。普段から社会と接点を持っているということが、長野県の公立中高一貫校を受検する上では重要ではないでしょうか。

 

③「論理的思考力の養成」と「言語事項対策」

適性検査に臨むにあたり、論理的思考力の養成は必須となっています。論理的思考力とは「道筋をたてて物事を理解する能力」です。この能力は一朝一夕で身につく能力ではなく、長期間をかけ養成していく能力です。しかもこの論理的思考力は受検(受験)だけでなく、今後生きていく中で必ず必要となる能力です。小5の皆さんでもあと1年あります。今から対策を始めればまだ間に合いますので今日から取り組んでください。また「言語事項対策(語彙力、文法、指示語)」も忘れずに行ってください。

 

 

 

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