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令和5年度 長野県高校入試 傾向と対策(数学)

令和5年度3月7日(火)実施の長野県高校入試後期選抜の傾向分析をしました。

今回は数学です。

1.問題構成とその内容

・問題構成及び内容
例年通り大問4題の構成でした。

問1:基本問題を中心とした小問集合(36点)
問2:Ⅰ箱ひげ図
   Ⅱデータの活用・整数や規則性・文字式(19点)
問3:Ⅰ一次関数【加湿器】
   Ⅱ二次関数【図形融合】
問4:平面図形【作図ソフト】(22点)

例年通りの大問4代の構成で配点もほぼ例年通りでした。

 

2.難易度の変化や出題傾向

問1では昨年よりも少し易しい問題が多かったです。例年ですと、問1の中でも難易度の高い問題や新傾向の問題も出題されていましたが、ここ最近は易化傾向にあります。

問2のⅠでは、ついに『箱ひげ図』が出題されました。しかし難易度としては高くないため、得点しやすい内容でした。Ⅱについて、規則性や文字式の利用など素直な良問でした。ただし、箱ひげ図や規則性問題に慣れていない受験生は難しいと感じたのではないでしょうか?難易度は、標準レベルで長野県の高校入試では頻出される問題でした。

問3では一次関数が出題されました。昨年の天井関数から、頻出パターンの一次関数に戻ったので比較的解きやすい内容だったかと思います。加湿器といった、日常生活に則した出題です。日常に近いもので問題を作成すると、どうしても文章が長くなります。文章量が多いので必要になる部分を読み取っていくことが必要でした。Ⅱは二次関数の出題で例年通り、長さや面積といったよく訊かれる問題でした。以前は説明することが求められる出題もありましたが、今年もありませんでした。

問4は例年通り、平面図形でした。作図ソフトは大学入試でも良く見られるようになりました。長野県の高校入試では過去に頻繁に出題されていた『円』と三角形の融合問題でした。三平方の定理・相似を利用して解く問題がほとんどでした。対称性、いわゆる相似に気づくことができれば正答しやすい問題です。(4)に関しても、捨て問と言われることがありますが、今年は正答できた受験生もいたのではないでしょうか?

 

【総括と来年に向けた対策】

・新傾向は問2の箱ひげ図くらいで、全体的に長野県の数学入試問題で頻出されるパターンの素直な良問が多かったです。長野県の過去問を解いて対策してきた受験生にとっては易しく感じられた入試でした。

・毎年同じことが言っていますが、受験生の皆さんは、冬に配布された「新研究」「整理と対策」などの受験用教材のA問題は完璧に出来るようにしておきましょう。できるようになったら問1問題集や長野県の過去問、全国の問1過去問を演習していきましょう。作図に関しては垂線、垂直二等分線、角の二等分線は確実に抑えて、練習を積み重ねていけば確実に得点できるようになります。

・今年長野県では初めて出題された、箱ひげ図が主流になってきそうですので、しっかりとした対策をしていきましょう。

・問3、問4は長野県の高校入試では定番の出題パターンとなっています。一次関数は身の回りの事象を扱った問題で、二次関数は中学生の学習範囲だとパターンが決まってきます。長野県の過去問は完璧に取れるようにしておきましょう。

▶令和5年度後期選抜学力検査問題(教育委員会HP)

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