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長野県高校入試 傾向と対策2019【KATEKYO 上田駅前校】

3月6日に県内公立公立高校の後期選抜が実施されました。

問題内容が公表されましたので、来年以降受験予定の方へ今後意識しておくべきポイントをまとめました。

新中3生の皆さんはご一読いただき、受験勉強のご参考にしていただければ幸いです。

 

<国語>

①「文章の読み取り」と「処理」のスピードアップ

現代文は比較的読みやすい素材が出題されました。とはいえ読み取ることに時間を費やしてしまうと、高得点となっている作文(記述問題)に充てる時間が無くなってしまいます。今年も問1で80~100字の記述、問5で40~50字の記述が出題されました。最後の最後で記述が出題されたことで、時間が足りなくなってしまった受験生も多かったと思われます。普段から「文字」に触れて、文章を読み取り⇒処理をする能力の向上に努めてください。

 

②「自分の考えを述べる力」の養成

①にも記載した通り、大きめの記述が2問出題されました。記述問題に抵抗がある生徒さんは多いと思いますが、例年の得点率を見ると完全に0点という受験生はほぼおらず、なんらかの形で部分点を取れている場合がほとんどです。記述問題だからと言って最初からあきらめてしまうのではなく、1つでも条件に当てはまるように解答することができれば部分点につながります。学校の生活ノートや日記などを通じて、「自分の考えを踏まえた上で文章を書く」ことに慣れてください。また上位層の生徒さんは、記述問題はライバルとの差をつける重要ポイントです。確実に完全正答できるようにしましょう。

 

③古文素材への慣れ

今年の古典は漢文は出題されず、古文のみの出題となりました。中学古文は高校古文と違って、単語や文法を丸暗記しなくてはいけないという苦労はありません。その分ちょっと大変なのが、高校入試の古文の出題のされ方です。出題文をご確認いただけるとわかりますが、訳が横に記載されていて、練習を積まないとなかなか読み慣れることが困難です。ただ内容さえ読み取れてしまえば、記述の難問以外は比較的標準問題が揃っていますので、いろいろな素材分に触れて内容把握に慣れるように対策をしてください。また古文最後の問題は消去法でも解答が可能です。故事成語や四字熟語、ことわざは教科書でも良く触れる題材なので、疎かにせず取り組みましょう。

 

④アクティブラーニングに向けた取り組み

今年もアクティブラーニングの取り組みの一環として、パネルディスカッションの様子が出題されました。生徒のみなさんも学校生活の中で、今回出題された「パネルディスカッション」や「プレゼンテーション」の機会は増えているのではないでしょうか。日々の学校生活の中で、ただ話し合いを行うのではなく「このように発言すると相手はどう感じるのか」や「どうすれば相手に伝わるのか」など想像力を働かせて発言してみてください。

 

⑤「論理的思考力の養成」と「言語事項対策」

国語だけではないのですが、高校入試に臨むにあたり論理的思考力の養成は必須となっています。論理的思考力とは「道筋をたてて物事を理解する能力」です。この能力は一朝一夕で身につく能力ではなく、長期間をかけ養成していく能力です。しかもこの論理的思考力は受験だけでなく、今後生きていく中で必ず必要となる能力です。中2の皆さんでもあと1年あります。今から対策を始めればまだ間に合いますので今日から取り組んでください。また「言語事項対策(語彙力、文法、指示語)」もしっかり出題されています。こういう問題での2~3点の積み重ねが、のちに合否を分けることになります。

 

<数学>

①計算・一行問題+標準レベルの「方程式」の対策

長野県の場合には問1・問2は比較的取りやすい問題が並びます。近年では単純な計算問題が減り、単純な計算問題をわざと文章問題にしている一行問題が増えてきました。一見難しそうですが、落ち着いて考えれば解けるのでしっかり対策してください。

 

②「資料の整理」の対策

「資料の整理」の分野は必ず押さえるようにしてください。大学入試改革、新学習指導要領ともに、「社会の問題を数理的にとらえること」や「問題解決に向けて、構想・見通しを立てること」を重視しているため、このような問題は当面出題傾向として続くと思われます。平均値・中央値・最頻値とはなにか。資料をみてしっかり答えられるようにしておいてください。

 

③定番の「関数」・「図形」の対策

今年も定番の「関数」「図形」はしっかり出題されました。関数・図形ともに前半は関数や図形の基本的な知識や性質を問う問題が出題されました。このような問題は教科書や一般的な問題集でよく出題されているので、繰り返し解き慣れてください。一方後半は論理的に考察して答えを導く問題が出題されています。関数では昨年に引き続き記述問題が出題されています。こういった形式の問題は過去問ではあまり出題されていませんので、他県の入試問題が非常に効果的となってきます。関数や図形はわかっている気になっているだけで細かく説明まではできない生徒さんが多いので、上位を狙う生徒さんは定番の「関数」「図形」は問題演習をしっかり行い、アウトプットもできるレベルまで仕上げてください。

 

<社会>

①地理:「資料の読み取り」と「処理」のスピードアップ

近年、問題文がどこにあるかわからないくらい膨大な量の資料が並べられるのが長野県の社会の問題です。記号問題は比較的多めに設問されていますが、処理に手間取ってしまうと時間が不足する可能性が大きくなります。知識の習得も必要ですが、資料の読み取りと処理能力のスピードアップは必須事項といえるでしょう。また身につけた知識を活用し、さらに複数の資料を融合させて解答する設問が多く出題されています。複数の資料の要点を読み取る訓練も必須です。

 

②歴史:「日本史」と「世界史」の知識の融合

歴史も地理同様資料が多く用いられました。その中で「海外との関わり」という点も問われるようになってきています。歴史を学ぶ上で、国内だけの知識だけではなく、同じ時代に海外ではどのようなことが起こっていたのかを知り、そのうえで日本とどのように関わってきたのかを確認しておくと良いと思います。また資料の読み取りも地理同様重要課題となっています。

 

③公民:「基礎知識」の定着

今年の公民は「SDGs(持続可能な開発目標)」から出題されました。これは高校生の皆さんには大学入試改革で取り入れられる可能性がありますよとお話ししていましたが、高校入試で取り入れられるとは…と少々驚いています。地歴同様資料が並んではいますが、基礎知識を問う問題が多いので地歴に比べると正答率は高めに推移すると思われます。公民は入試直前に習う単元のため、しっかり定着させていれば得点源として期待できる分野です。新中3生の皆さんはこれから習う単元ですが、しっかり定着させて1年後の入試に臨んでください。

 

④資料読み取り(記述):社会の問題を捉え、問題解決に向けて、構想・見通しを立てる力の養成

昨年同様、問4は資料の読み取りと記述問題が出題されました。これは数学の②でも記載しましたが、社会に出たとき即戦力となるために「問題解決に向けて、構想・見通しを立てる力」を養成するために出題されています。文章を書く上では表現力も求められるので、ただ読解するだけではなく、自分の考えをしっかり述べることができるように日頃から訓練しておくことが重要です。

 

<理科>

①全分野(物・化・地・生)のバランスよい演習

基本問題は、基礎知識や理科の原理原則を問う問題が出題されています。出題量も多いので基礎知識が定着していないと大幅に点数を下げてしまいます。出題範囲は理科の全分野にわたっていますので、苦手な単元を作らないように演習量を確保して知識を定着することが求められます。出題の仕方は他教科同様、会話形式のものが増えています。慣れていないと一見難しそうではありますが、他の設問同様、原理原則を問う内容ですので、落ち着いて解答すれば得点できます。

 

②「記述問題」・「新傾向問題」への慣れ

従来の記述問題は①にあるように原理原則を記述させる設問形式でしたが、近年は自分で考察して解答する設問形式に変わりつつあります。また正答率が低めの応用問題はただ公式を使うだけではなく、別添の資料や前に解いた設問の解答からヒントを読み取った上でさらに公式などを使い解答する問題が出題されています。このような問題は他県の入試問題でも増加傾向にあるので、他県の入試問題(過去1~2年の過去問)に取り組むことで慣れることができると思います。

 

<英語>

①リスニング問題の長文化への慣れ

近年、リスニング問題の英文量が増加傾向にあります。(1)のような単純なリスニング問題は残ると思いますが、将来的には英語の4技能(5技能)の力を問うためにリスニングの応用問題はさらに長文化していくと考えられます。こういった学習は学校の授業だけでは困難ですので、リスニング用のCDを聞いたり、ALTの先生とこまめに会話を楽しむなどして英会話に慣れ親しんでいくことが重要です。

 

②「英長文読解」のスピードアップ

今年も例年通り、短めの会話問題と長文2題が出題されました。英語の入試問題でまず重要なのは「時間内に解き終えることができるかどうか」です。英語も他教科同様50分間の時間ですが、うち10分はリスニングで削られてしまうので、40分間で残りの問題を解答しなくてはいけません。普段英語の勉強をする際には丁寧に解くことも重要ですが、時間軸も意識して勉強に取り組んでください。「英長文を正確に読み取る読解スピード」は英語の入試でさらに重要な要素になってくるでしょう。

 

③確かな「文法力」と「単語力」の養成

言わずもがなですが、文法力と単語力がなければ英語の入試で平均点以上を取ることは困難です。しかし反対に、文法力と単語力が安定してくれば長文問題が読めなくても解ける問題が散らばっているのが長野県の高校入試です。苦手とする生徒さんが多い語順整序問題も前後の文脈が読めなくても解ける内容となっています。英語に対して苦手意識を持っている生徒さんは、基本的な問題を繰り返して文法力と単語力を底上げしてください。その後長文問題に取り組めば、違う世界が広がると思います。

 

④「英作文」の対策

今年も英作文が出題されました。受験生の皆さんには秋の高校入試セミナーで「長野県の高校入試で難しい英作文は出題されない」とお伝えしました。今回も「正しい文法力」と「単語力」があればしっかり解答できる問題となっていました(解答例と全く同じ文になった生徒さんもいたのではないでしょうか)。③でも述べましたが、長野県の高校入試を勝ち抜くためには「文法力」と「単語力」が大前提になります。新中3生の皆さんは今から改めて文法と単語を固めなおしてください。今ならまだ間に合います。

 

<さいごに>

この春~夏にかけて新中3生の皆さんに取り組んでいただきたいことがあります。それは「1学期期末テストまでに受験用教材(新研究・整理と対策・マイペース)を完璧にする」ということです。先日行われた春の高校入試セミナーでもご説明しましたが、冬に配られた受験用教材は高校入試の土台を作るうえで非常に有用な教材となっています。過去の生徒さんには「夏休みが終わるまでに完璧にしてね」とお伝えしていましたが、近年どの中学でも総合テストを待たず1学期の期末テストでかなり難易度が上がっています。そのため「夏休みが終わるまでに」では間に合わなくなってしまっています。これから部活動の最後の大会に向けて追い込みが始まりますが、受験勉強も追い込みです。もしほかの受験生より有利に受験を進めたいのであれば、ほかの受験生が部活を引退する時期からスタートしていたのでは間に合いません。ほかの受験生が動き出していない『今がスタート』です!!今から来年の高校入試(前期選抜:2020年2月10日、後期選抜:2020年3月10日)に向けて動き出しましょう。

 

なお、KATEKYOでは夏までにご入会した中3生は、中1・2年生月謝でご案内をしています。また完全マンツーマン指導の弱点でもあるのですが、近年、部活を引退してからのご入会だと先生のスケジュールが埋まってしまいご希望のスケジュールでご入会いただけない場合があります。春は受験が終わり先生のスケジュールも落ち着いていますので、ご入会のチャンスです!

ぜひこの機会にご入会をご検討ください。

 

 

高校受験についてご不明点などございましたら、ぜひKATEKYO学院 上田駅前校までご相談ください。

電話:0268-24-1515(担当:栁沢)

 

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