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★令和4年度 長野県高校入試 傾向と対策(理科)【KATEKYO・小諸駅前校】 

 

3月9日に実施された長野県高校入試の傾向分析をしました。

今回は理科です。

 

【問1】〈生物〉 配点25点 難化

Ⅰは下水処理場での微生物の働きについての出題でした。全体で7問あり、2問が文章記述、1問が語句記述となっていて基礎知識の定着が必要な内容でした。教科書レベルの語句が分かっていれば答えられたと思いますが、1問は内容を読み取れるかが得点の鍵になりました。16点の配点が多くの受験生にとって、重いスタートになったと思います。

Ⅱは植物の蒸散についての出題でした。計算問題が3問となっていましたが頻出される問題でしたので、落ち着いて計算できれば得点ができたと思います。

問1は10問中3問が文章記述問題でした。

 

 

 

【問2】〈化学〉 配点25点 易化

Ⅰはアルコール蒸留についての問題でした。蘭引という陶器を扱った珍しい設定や、質量パーセント濃度と密度のグラフも高校入試ではあまり見ないグラフであり、受験生を困惑させたのではないでしょうか?しかし、初見の問題でもしっかりと読み取ることができれば得点できます。計算問題もよく見る良問でした。

Ⅱのベーキングパウダーの問題は一転、目新しいものはなく比較的特典しやすい内容だったと思います。

計算問題が3問出題されていましたが、算数が少し苦手だと苦戦するのがこの単元です。新受験生に向けた対策は最後にまとめておきますが、小学生の段階でしっかり計算力を身に着けておきたいです。

問2は9問中3問が文章記述問題でした。

 

 

 

【問3】〈地学〉 配点25点 並

Ⅰは地震に関する問題でした。難問はなく基礎的な知識を問う問題でした。この問題はできる限り早く解き進めていきたい内容でした。

Ⅱは太陽光パネルについての問題でした。昨年は出題範囲から除外されていましたが、今年はやはり天体が出題されました。Ⅱ(1)は答えが図に書いてあるので簡単でしたが、(2)(3)が学校で習った時期と、どれだけ演習できていたかで結果が大きく分かれたと思います。コロナの影響で3学期に、ほとんど学校に行けなかった受験生は少し厳しかったのではないでしょうか?

地震検知システムや太陽光パネルなど、日常生活に即した科学現象を中心に出題されました。今後も日常に合わせた問題が出題され続けると思います。東日本大震災から11年経過し、今年の中3生は当時3~4歳でした。今年の問題には、当時を忘れてはいけないというメッセージが込められていたのでは?と思います。

 

 

 

【問4】〈物理〉 配点25点 難化

Ⅰは石釣船の浮力に関する問題でした。石釣船?と受験生はなってしまったと思います。しかし、読み進めていけばアルキメデスの原理だとわかったはずです。原理としては簡単なのですが、難しくと考えてしまう生徒は苦戦したと思います。どうしても問題文や説明が多く、理解するために時間がかかってしまったのではないかと思います。

Ⅱは電磁誘導に関する問題でした。スマートフォンのワイヤレス充電という、日常生活に即した内容となっていて、あまり見かけない設定でした。選択問題や計算問題は基本的な内容でしたが、計算がややこしいので算数が苦手な生徒はミスをしてしまったのではないでしょうか?

昨年は基本的な計算問題と資料を読み取りでしたが、今年は計算、資料や実験の内容も難化していました。計算問題が9問中6問と多くを占めていたので、計算が苦手な受験生は苦戦した内容だったと思います。

 

 

【今後の対策】

物理・化学・生物・地学はそれぞれ25点で配点され、各分野Ⅰ、Ⅱ構成も例年通りでした。平成27年度以降定着しています。文章記述問題は例年より多く、5問から8問に増加し、配点も20点から27点に増加しました。今年のように文章記述が多くなる傾向にあるので、現象に対する根本的な理解が求められています。

今年の特筆すべき点や設問ですが、大学共通テスト同様、見たことのない設定の問題に直面させ、それにより読解力と思考力を問うような問題が増加したように思います。

今回は下水処理のしくみ、地震検知システム、太陽光パネル、スマホの充電などが日常生活に即した内容で出題されていました。

 

理科は苦手な単元、捨ててしまう単元があると大幅に点数が下がってしまうことに繋がります。また、問題の導入部分が、身近な出来事を題材にしています。一見難しいように見せて、実は単純な問題というのがあるので、落ち着いて問題を解きたいです。

 

自分の到達度、志望校などそれぞれのステージにあう勉強方法を見つけることが大切です。また、小学校の算数(計算、速さ、比、割合、単位)で苦手意識のある生徒は基本を確実に定着させましょう。理科の計算問題は算数の計算問題と言えるものがほとんどです。

・対策について、まずは『新研究』や『整理と対策』を活用し、周辺知識も併せて用語暗記をしていきましょう。用語を覚えていくうちに、覚えた知識同士が繋がってきて、より知識が定着しやすくなります。

・次は、教科書の実験問題の理解です。なぜこの実験の手順を踏むのか?その実験から得られた結果について、理由を含めて覚えることが必要です。

上記の2つのステップを繰り返すことが読解力や思考力を養うことできると思います。

夏休み後半からは、模試や過去問などでしっかりと対策し、柔軟に対応ができる力を身につけていきましょう。

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